2018 第7節 水戸ホーリーホック vs 町田ゼルビア プレビュー3 ~分析~
J2第7節。水戸ホーリーホック×町田ゼルビアのプレビューの続きです。今回は水戸ホーリーホックの戦術についてざっくりと分析したいと思います。
他のブロガーさんはホーリーホックのゾーン守備、インターセプトに注意が必要との見解を示しており厄介なチームであることが分かっています。他にはどの様な特徴があるのか、ゼルビアから見て狙い所はあるのかなどを見ていきたいと思います。
第7節はこんな記事も書いています。良かったらご覧ください。
1.トピック 2.他ブロガーさんの見識 3.分析 マッチレビュー
※ジェフェルソン・バイアーノってスマホで打つとゼルビアの前半からのハイプレス並みに僕の手首が消耗するので以下「JB」と略記します⚽️
守備
前線のプレッシング
相手チームや状況によってスタート位置が変わっていますが、ハーフウェイラインより10〜15mほど手前辺りが基本的な開始位置になるかと思います。プレッシングの目的は今までも述べている通りですが、主に中盤でインターセプトしてショートカウンターを行うためです。
ゾーン守備のスタイルは自分のゾーン内に相手が侵入したらマンマークをするやり方。前線のプレッシングは常に激しい訳ではなく、背後にいる相手のパスコースを遮断しながら詰め寄り、相手にロングパスも含めた不正確なパスを出させています。
最初の失点、コースが全部ふさがれている状況で蹴ってしまった。 pic.twitter.com/eQkBAnHWmM
— ジェイ (@RMJ_muga) 2018年3月18日
ツートップは横並びだけでなく縦並びになり下の位置のFWがパスコースの遮断を図ります。MFはパスコースを遮断しつつFWと距離間を狭めながらインターセプトを狙います。並び方は4枚の横並びと言うよりはアンカー+3人の形を取ることが多いと思いました。
- 相手のスペース利用を防ぐこと
- ロングパスを防ぐこと
- 相手を押し下げること
を図り自分たちのペースにしようとする堅牢でありながら攻撃的な守備です。
ゼルビアはサイド寄りでボールを運ぶ、あるいは精度よりとにかく前に進みたい目的でロングパスを主体とした攻撃をするでしょう。そしてその狙いはホーリーホックの前線のプレッシングを無効化させることができるでしょう。しかし当然ホーリーホックもゼルビアの攻撃パターンは承知済みため、ゼルビアに疲れが出るまで前線のプレッシングに重きを置かないと予想します。
この局面に関してはお互いメタの張り合いとなるでしょう。つまりゼルビア戦士のスキルが試されます。
自陣でのブロック守備
水戸光圀公のきれいなゾーン。 pic.twitter.com/GknaDxMStr
— ジェイ (@RMJ_muga) 2018年3月18日
プレッシングできない状況のときは自陣で4-4-2もしくは4-4-1-1を基本としたブロックを形成します。ここでもゾーン内マンマークで守り相手のパスコースを防ぎます。なのであまり持ち場を離れる様な守備では無いですが、自分の守るゾーンに侵入した相手にはしっかりとマークを行います。相手により横をコンパクトにするケースもあります。
ホーリーホックの伝統とも言える堅い守りは顕在ですが崩せるパターンもありそうです。
まずトリニータの様に4バックの弱点とも言えるCBとSBの間の「ハーフスペース」へのボールが供給できれば崩せます。
また後退して4-4ブロックを形成した後は、FWがカウンターを狙う位置取りしますが、その時の守備意識は低いです。
距離は保つのですが中盤から後ろへ戻すパスを奪取する意識が少ないと感じます。なので一度CBに戻してホーリーホックの中盤が押し上げを図る前のタイミングでMF-FW間でCHがフリーで受けれることがあり、ホーリーホックのゾーン習性を利用しそこから1枚ずつ守備を剥がして、さらに押し上げに積極的な左SBジエゴの裏狙えばファイナルサードへ侵入することことが可能だと思います。
まあゼルビアがその様な攻撃をしてくれないとは思いますけど…😅
守から攻の切り替え(ポジティブトランジション)
敵陣でボール奪取時
ポジトラの分析では戦術と言うよりもどんなアタッカーがいるのか把握する事が大事だそうです。
中盤の選手が敵陣でボールを奪ったらまずFW2人の位置を確認してスペースがあるようならパスを入れてくるし、なければドリブルで持ち込んで相手を崩しにかかります。
メインターゲットのJBは巨体を駆使した重戦車タイプなだけでなく、スピードもテクニックも持ち合わせていそうですね。もう1人の岸本または齋藤もスピード注意です。
レノファ戦の最初のゴールはCH小島が決めていますが、ホーリーホックの狙い通りの得点なのでしょう。
自陣でボール奪取時
深い位置でボールを奪ったら主にCBなどフリーの選手へ渡してFWへロングボールを蹴り込みます。わりと多い攻撃パターンですがFW陣のボールの受け方は特に優れている訳では無いので空中戦は互角の勝負となるのではないでしょうか。
攻撃
自陣からのビルドアップ
自陣から組み立てるときは、4-4-2もしくは4-3-3のような形を取りCBまたはCHが攻撃を組み立てます。しかし、白井などが低い位置で前向くと素早く縦パスを出して齋藤を走らせます。そしてこぼれ球にプレッシングをかけて即時奪取を図るので油断できません。
ポゼッションにて出しどころがなくなったら、あまり迷いなく縦パスを出してきます。そしてセカンドボールの回収も図ったポジショニングでチームが押し上がります。ポゼッションにはGKも絡むことがありますが全体的に上手くありません。こちらの餌食となる可能性があるので積極的に奪ってほしいです。
敵陣での組織的な攻撃
敵陣で攻撃を組み立てる場合、主にサイドからクロスでチャンスを作ろうとします。
FWは中央レーンにてDF-MF間または裏のスペースを狙う動きを見せます。
サイドではSBがCHより高めの位置を取り大外の裏スペースを狙い、SHはこちらのCBとSBの間のスペース(ハーフスペース)を狙う位置取りをします。そこにCHが絡みアーリークロスやスルーパスを狙います。
とりわけ左サイドで攻撃している場合、SBジエゴの位置は高いです。ボールロストしても即時奪取を狙っています。
攻から守への切り替え(ネガティブトランジション)
即時に奪いに行くパターン
ホーリーホックは敵陣で組み立てを行った後などで即時奪取を行いますが、上述しましたが左SBのジエゴは更に積極的です。ジエゴが中盤でロストしたら即座にボールを奪い返しに来て相手のミス誘い、中盤がボールを奪取し前線のFWもしくはジエゴにパスを預けます。
ジエゴは味方がボールを奪ったらそのまま攻撃参加しシュートを狙うので、ゼルビアは奪われても即座に切り返して守備をしなければあっという間に数的不利となります。下を向いたらいけません。
リトリートするパターン
ホーリーホックは基本的に高い位置でインターセプトを狙いたいので、ネガトラで後退するケースはMFを超えるパスが入ったときや、ゲームが止まったときです。ハイプレスを無効化したければ素早く前線に運ぶのが安全策でしょう。
ゴールキック
攻撃時
ポゼッションの素ぶりありますが多用はしないと思います。ロングボールのターゲットは主にJBです。ゴールキックの精度はそんなに高くない様な…。
守備時
FWが1枚下がり相手CHに渡ったボールを奪いにきます。ロングボールを競るDFは積極的に前に出て、MFがDFラインをカバーします。
前線の高さが足りないゼルビアは今節も空中戦でボールを保持するのは困難でしょう。保持できずにカウンターであっさりと言うパターンは絶対に防がなければなりません。
また、ゴールキックからポゼッションを行う相手には攻撃的なプレッシングを仕掛ける場合があります。その際にDF-MF間に縦パスを出せるチャンスがあります。
スローイン
ホーリーホックは積極的にロングスローを仕掛けます。特に左のジエゴはミドルサードからもJB目掛けて放ってきます。フェイントで近くの選手にスローすることもしばしば。右は伊藤慎が仕掛けます。
ファイナルサードではセットプレーの様にニアサイドの伊藤にフリックさせてチャンスを作ろうとする形も見られたので、ゼルビアは十分に対策を立てていると思います。
スローイン守備ではツートップのゾーン内マークの意識が弱いと感じました。そこから数的優位を作れそうで、縦パスで一気にチャンスを作れる可能性があります。
CK・FK
攻撃時
CKの攻撃パターンは、キッカーが木村(右利き)または小島(左利き)。エリア内は基本的に6名(ゴール前2人、密集部隊4人)です。セカンドボール回収役は小島が行います。
エリア内には齋藤(181㎝)、岸本(174㎝)、JB(186㎝)、福井(180㎝)、細川(182㎝)、ジエゴ(183㎝)が配置されます。齋藤やジエゴが不在の場合は黒川(170㎝)や小島(177㎝)が入る場合もあります。
ニアサイドに蹴りフリックするパターンなどは要注意です。
守備時
ホーリーホックのCK守備はマンマークで、ストーンをニアに2人、ゴール前に1人配置しています。積極的にショートコーナーを仕掛けてゴールを狙いたいです。
まとめ
- ホーリーホックのスタイルでなくゼルビア対策のスペースを突く作戦と予想
- ハーフスペースを突く攻めをしてくれください!
- ホーリーホックのFWの守備はそこまですごくないんじゃないか?
- 勇気を持ってDFへボールを戻せば活路が開く
- ゼルビアに疲労が出てきてからの水戸のプレッシングはマジ卍
- ロングスローマジ卍
- ジエゴマジ卍
- 水戸ちゃんのことよりゼルビアのスタメンが気になる!!
以上でホーリーホック戦のプレビューは終了です。強敵に対してゼルビアがどのような選手起用や戦略を練ってくるのか楽しみですね。期待を胸にホーリーホック戦が始まるのを待ちましょう。またマッチレビューにて会いしましょう⭐️では!