京都サンガ 0-2 町田ゼルビア 歴史を刻む開幕戦勝利 (2018 第1節)
フォトギャラリー:明治安田生命J2リーグ第1節vs京都サンガF.C. | FC町田ゼルビア オフィシャルサイト
(←プレビューへ) 2018 第1節。J2開幕戦となった京都サンガ × 町田ゼルビア の戦いは0-2でゼルビアが勝利を収めました。ゼルビアはJ2で初めての開幕戦勝利。歴史に新たな1ページを刻み、ゼルビアに関わる全ての方とともに勝利の喜びを分かち合う1日となりました。
戦う姿勢に迷いなきゼルビア戦士たち。
「選手たちの目の色が違ったと、僕は思っています。」相馬監督のインタビューから6位以内という大きな目標に対して深津が燃え、裕希が燃えて、そして他の選手に伝わりチームに良い影響を与えているのだと感じました。フロンターレとのTMの後で燃えた裕希さん↓
今日はとても刺激的な1日だった。フロンターレとの練習試合もそうだけど、なによりクラブハウスとグラウンドといった素晴らしいサッカー環境に刺激を受けた。この環境はフロンターレの人達がいい結果を残し続け、人の心を動かし自分達で勝ち取ってきたもの。今、町田ゼルビアも変わろうとしている。
— YUKI NAKASHIMA (@yukiboo13) 2018年2月14日
その中で、自分達がいい結果を残し人の心を動かし自分達で勝ち取っていきたい。今年は勝負の年!やるしかない!
— YUKI NAKASHIMA (@yukiboo13) 2018年2月14日
ゼルビアを変えるため、人の心を動かすため、勝負の1年にする。その意思を十分感じることができたゲームでした。そして多くの人の心を燃え上がらせたゲームでした。
開始直前の高揚 新チームのメンバー発表
両チームともシステムは予想通り4-4-2を敷いてきました。サンガはFWにスピードのある岩崎と高さのある大野を起用し、SHには小屋松と湯澤を配置。レンゾ・ロペスやマティアス・カセラスといった助っ人はサブでした。また闘莉王はCBとして起用しました。屈強な守備陣が相手の攻撃を跳ね返し、しっかりと繋いでスピードのある攻撃陣を活かすチーム作りを目指します。
一方のゼルビアはCBに藤井が、右SBには小島が起用されました。それぞれチョン・ハンチョルと大谷が入ると思っていましたが怪我人が多いとの事なので、もしかしたらこの1週間で何かあったかもしれません。少し心配ですが守備陣の選手層は厚いことを証明したいところです。
CHは高評判のロメロ・フランクが先発。SHは右が平戸、左が戸高で、FWはゼルビスタが見たかった孝司と裕希のツートップです。また橋口、杉森、ドリアン・バブンスキーら新戦力がサブに入りました。
僕たちは新加入選手がどのような選手なのか特徴を事前に調べ、チームにフィットするか想像してきました。そして結局は「蓋を開けてみないと分からん!ヽ(`Д´#)ノ ムキー!!」となり、緊張のメンバー発表に臨みます。
FC町田ゼルビアvs京都サンガF.C.
— ゼルビー[FC町田ゼルビア公式] (@FcMachidaZelvia) 2018年2月25日
メンバー発表
スタメン
GK 21髙原
DF 25小島 5深津 3藤井 2奥山
MF 8平戸 15井上 24ロメロ 32戸高
FW 30中島 9鈴木
リザーブ
1福井 22橋口 10土岐田 7杉森
14吉濱 11中村 20ドリアン
試合放送は #DAZN で!https://t.co/4V2NRAE7mz#zelvia pic.twitter.com/DOBLbFufNZ
おお〜何かパワーアップしてる〜♪
アウェイの戦いでも「The blue pride」を聴けばホームゲームへと変わる。僕は相棒のタオルマフラーを準備して自宅で試合が始まる瞬間を待ちわびていました。
セットプレーのバリエーションで隙を突いた前半
キックオフ直後から両チームのやりたいスタイルが分かりました。サンガはゴールキックでもDFにパスし後方からの組み立てを図ります。ゼルビアはパスコースを限定しながらハイプレスを仕掛けます。サンガが後方のサイド寄りの位置から中盤を越すFWへの縦パスを出してきますが、深津らDFが高いラインを保ちカットします。後方からの組み立て色々と試すサンガに対しゼルビアは待った無し。開始5分のセットプレーでいきなりゴールを奪います!
ゼルビアのファーストゴールはやはりこの漢!エース鈴木孝司!!ヽ(´▽`)/
FKの場面で大外に開いた平戸に出して今年も抜群のキックで孝司に合わせました。おとりとなった裕大や裕希の動きも素晴らしい!
pick up 左足が使える中盤の選手たち
そして注目したいのはゴールの伏線となったであろう2分のCK。右コーナーに平戸と戸高が立ち2人でショートコーナーを仕掛け、ロメロがクロスを上げるシーン。
右利きの戸高が左足で蹴る位置にいます。元々左足の精度も割とありましたがコーナーで当たり前のように左利きの構えを見せます。相当の自信です。その後のセットプレーでも普通に左足で蹴っており、そのプレーは両利きさながらです。
まず森村以外で左で蹴るプレーヤーがいること自体が貴重でセットプレーのバリエーションが増えますし、左サイドに左足でボールを扱える選手を配置するメリットも出てきます。
- ボールを取られにくい
- 身体の向きが斜めにできるのでクロス精度が高くなる
を基本に色々と出来るようになるのでこれは大きいです。今年は左サイドの戸高に注目です。
試合を左右した前半9分のピンチ
ゴール後もお互い落ち着きながらそれぞれのスタイルを出そうとします。9分のサンガの決定機は試合の分岐点でしたね。シュートが枠を逸れて助かった場面です。ハイライトではサンガが望月から湯澤へと渡っていますが、その手前で右SBの石櫃が無理せずボールをDFに返すプレーが起点となり、そこに望月が降りてフリーとなりました。そこに平戸が距離があるにも関わらず猛プレスをかけたことで綻びが生じました。
FW大野が前へ走りDFを引きつける。仙頭は右SBの石櫃へ。
石櫃→染谷→闘莉王と繋ぐ。ゼルビアFW陣が闘莉王にプレス敢行。
CH望月がフリーでボールを受ける。平戸が距離があるのにプレスして間に合わない。以降ハイライトのシーンへ。その後平戸の裏を小島がカバーするが湯澤が巧みに交わす。
石櫃が後方に出したときにゼルビアは間延びし、コンパクトをリカバーしないままプレスをしてしまいました。なので望月にプレスするより湯澤への縦パスを遮断する方がリスクを減らすことが出来たのではないかと思います。
サンガの目指しているであろう理想的な攻撃を凌ぐことで救われたゼルビア。その後は何回か同じような後方からの組み立てをされますが、良い距離感で守ることができました。
藤井がスピード負けする場面もありましたが何とか阻止する姿に「抜かれてからが真骨頂の藤井」と思いました。(^^; でも藤井は闘莉王を封じたので十分貢献していたと思います!
深津!誰も止められない!!
サンガの攻撃を何とか阻止するゼルビアでしたが前半42分に追加点を奪います。
様々なバリエーションを見せた右CK。平戸はまたしても絶妙なクロスをサンガの対処しにくい位置へ蹴り、深津がゴールを決めます。まず平戸がお見事でした。視察に来ていた森保監督にアピールできたことでしょう。
そして深津。このゲームで空中戦を完全に制していました。守備ではFWへのボールを跳ね返し、CKでもジャンプ力の高さを活かしてGKの手より先に合わせゴールを奪いました。このゲームの深津は凄かったです。MVP級だと思います。もちろん平戸の2アシストも素晴らしかった!
後半20分以降も耐えてゼルビアが勝利
フォトギャラリー:明治安田生命J2リーグ第1節vs京都サンガF.C. | FC町田ゼルビア オフィシャルサイト
前半にセットプレーで2点を奪ったのは理想的であるものの、ゼルビアにとってはスタートラインと言えます。
ゼルビスタはとある出来事以降、いかなる時もぬか喜びをしないと心に誓っているので、後半立ち上がりの相手チームの選手交代や、こちらのスタミナが無くなる後半20分以降をどう凌ぐか注意して見ています。昨年はそこで勝ちを逃しているので尚更のことです。
サンガに後半直後の交代が無かったのは一つ助かりました。後半18分にレンゾ・ロペスが投入されてからが本当の勝負です。案の定ゼルビアのスタミナが無くなり間延びし始めてオープンなゲーム展開となりますが、相馬監督は足のつったロメロに代え祐也を投入(祝J2 100試合!)し、戸高をCHにシフト。さらに裕希→杉森で前線の活性化を図り、90分に疲労困憊の小島を土岐田と交代し、何とか無失点で勝つことができました。
試合を客観的に振り返ると、新たにパスサッカーを目指すチームに対して、絶対防ぐマンが立ちはだかりセットプレーで勝負を決めた感じでしょう。しかしコンディションが整っていない段階での1勝は大きいです。次からラスボス連戦というのもあるし、何よりも最初に述べた通りゼルビアにとっては記念すべき初のJ2開幕戦勝利です。ゼルビア戦士の闘志には本当に心動かされました。選手の皆さんはしっかりとリカバーして次のホーム大宮戦に臨んでください。またアウェイに駆けつけたサポーターの皆さんもお疲れ様でした!次も頑張りましょう!
最後に出場した新加入選手の感想を書いて終わりにしたいと思います。興奮して今回いっぱい書いちゃったな。(´ω`)
pick up ロメロ・フランク 期待通りのプレー
フォトギャラリー:明治安田生命J2リーグ第1節vs京都サンガF.C. | FC町田ゼルビア オフィシャルサイト
ゼルビアが上の順位を狙うにはボールを運ぶことができるボランチが必要だと以前から書いていましたが、やはりロメロは期待通りの補強と言えるでしょう。キープ力が高く、左足でもボールをさばくことが出来るので攻撃陣に良いパスを供給することでしょう。
またロメロがいることで裕大の攻守のバランスが良くなる相乗効果も期待できます。注目必須。コンディションをどこまで上がることができるか今後も目が離せません。
pick up 小島雅也 ファンの心を掴み期待膨らむ
フォトギャラリー:明治安田生命J2リーグ第1節vs京都サンガF.C. | FC町田ゼルビア オフィシャルサイト
おそらく大谷にトラブルが発生したために先発起用されたと思いますが、精力的にプレーしファンの心を掴みました。
見た印象としては正当なSBですね。CKの攻撃メンバーに含まれていることから身体能力の高さを感じます。ポジショニングやラインコントロール、そしてパスさばきもサンガ戦は良かったです。右SBに配置して深津と組ませたのが良い影響だったと思います。
小島の活躍は松本怜大の移籍ショックを吹き飛ばしたと思います。今後はハイプレスの相手にどこまでやれるかなど見てみたいですね。大きな成長を遂げる1年になる気配がありました。
pick up 杉森考起 パンツ事件勃発!
逞しくなって帰ってこいよ杉森。 pic.twitter.com/S0kjZcLeEI
— パロふかさん@Go into Action (@fukagasista) 2018年2月25日
裕希に代わりFWとして10分ほどの出場だったのですがこれは大きいです。昨年までは裕希は怪我以外フルスロットルで出場し大きな負担がかかっていました。裕希の代役を務めることができるだけでも能力の高さが証明されています。
ドリブルでサンガ守備陣を崩すシーンも見ることができました。やはりスゴい選手です。どんどん経験を積ませましょう。
この試合では悲劇も経験しました。後半にアクシデント発生!
杉森のパンツで出場する平戸#zelvia pic.twitter.com/glW70qcFQ8
— ぞのまあれ (@bellzono41) 2018年2月25日
平戸半端ないって。あいつ半端ないって。後半間違えて杉森のパンツ履いて試合に出るもん。そんなんできひんやん、普通。
— ゼルビアストールのTanaLife (@TanaLife) 2018年2月25日
やりました。杉森大覚醒のフラグが立ちましたね (´ω`) またこの試合、多くのグラサポさんが応援しに来てくれたみたいです。ありがとうございます!今後も町田ゼルビア頑張ります!!