町田ゼルビア 2-2 ロアッソ熊本 守りに入っても守らせない! (2018 第8節)
フォトギャラリー:明治安田生命J2リーグ第8節vsロアッソ熊本 | FC町田ゼルビア オフィシャルサイト
2018 J2第8節。町田ゼルビア×ロアッソ熊本の試合はお互い全力を出し合い2-2の引き分けで幕を閉じました。両チームのサポーターは冷静でいることなんて出来ないゲームだったのではないでしょうか。ゼルビア側からすれば興奮した内容、ロアッソ側からすれば肩を落としてしまう引き分けだったことでしょう。
冷静に見たら逆にロアッソが素晴らしかったと思います。強かった…😇😇😇
第8節はこんな記事も書いています。良かったらご覧ください。
ゼルビア スタメンに変化無し
前節、水戸ホーリーホックに勝利したゼルビア。今節のメンバーは予想通り前節と同じでした。酒井は2試合連続のスタメンとなりました。もはやゼルビアに欠かせない選手ですね。
酒井before & after。なんか東京に行くとやはりデビューしたくなるんだろうか………。いやでも並べてみたら明らかにafterの方がカッコいいなw pic.twitter.com/vMS2E9fHdS
— ラグ (@Lagty_in_2D) 2018年4月8日
中澤佑二をリスペクトしてこの髪型にしたとかどこかで見たような気が。。。
また、前線に入れ替えの余地がありそうですが、セットプレーに活路を求めるゼルビアにとって現状のベストメンバーなのです。
ロアッソの堅い守りに対して、果たしてどこまでボールを運べるのか。僕は正直言いますと期待薄で不安の方が大きかったのが本音です。
杉森はようスタメン起用してくれください!ヽ(`Д´)ノウワァン
と言いたいのですよ。←言ってる
一方のロアッソはアルビレックスに完勝した勢いを継続して3-3-2-2の布陣で臨み、メンバーの入れ替えはOHの中山雄登に代わり上村周平をスタメン起用しました。自分たちの強みを活かしつつゼルビア対策で素早い攻めを増やすのでしょう。
天気は良いですが肌寒い中、魔境の住人の殴り合いが始まりました。
ネガトラでのポジションしくじったー!
開始早々から全開のゼルビア。20秒にセカンドボールを拾ったロメロがそのままドリブルし、中央に走り込んだ平戸と戸高のコンビで絶好機を作ります。しかし戸高がシュート撃てず。開始早々ですがここは自分の間合いでなくてもトゥーキックでシュートできなければならない場面でした。ヽ(`Д´)ノウワァン
ロアッソも負けじと自陣での組み立てから皆川にロングボール。跳ね返りを上村がダイレクトでDFの裏に縦パスを出して安を走らせチャンスを作りますが、ここは酒井が追いつきピンチを防ぎました。欲を言えば深津の競合いの際に奥山のポジション次第ではオフサイドが取れたかもしれないです。
うーむ。どうでしょう。ロアッソは今までのゲームより縦パスを素早く入れる傾向があったようです。相馬監督の試合後のコメントでそう語ります。
全体的には悪くない試合の入りをしたのかなと思っています。ただ思った以上に熊本さんがボールをアバウトに入れてくるシーンが多かったことで、少し我々のコンパクトさが失われた前半だったかなと。そういう中でポイントを作られる回数が増えた中、相手の特徴である右サイドが前に出てくる形を作られたかなと思っています。
試合開始直後から高い集中力が求められる闘いとなりました。
ゼルビアの立ち上がりは、分析記事の通り右SBの大谷を上手く活用して攻め上がる事が出来たのですが、全体的に質的優位を見せることができず決定機を作るまでには至りませんでした。純粋なSBを起用してないので仕方のないところではあります。
10分に深津の見事なロングパスからCKを獲得しました。ゼルビアは栃木SCがロアッソからゴールを奪った時と同じくニアでフリックするパターンを実施しましたが、クロスが低くこぼれ球を裕大がシュートするも枠を外れてしまいました。
上述の通りロアッソはロングボールを活用しますがゼルビアは全体的には上手く跳ね返していました。また奥山の守備が良かったです。15分ロアッソの素早いリスタートで田中に渡り、右サイドからペナルティエリアに侵入しようとしますが、奥山が巧みな守備を見せてピンチを未然に防ぎました。これは見事です。
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守備面に関して成長を見せる左SB奥山。現役時代の相馬監督の後継者の道を歩み始めます。タスクさんと平本アニキには「真面目」と評された後に「実は腹黒なんじゃないか」「左SBとして相馬監督にすり寄ってる」「髪型も寄せてるんじゃないか」など知らないところで弄られるおっくんですが(笑)WB田中に対する守備やロングボール対応など成長を見せています。攻撃に関してはこれからですがこちらも期待したいです。
15分以降のゼルビアはラフな展開しか出来なくなります。そしてこちらが手を焼いている隙に、ロアッソは狙っていた展開を見せます。
ロアッソが素早くシンプルに縦にパスを出すことが見抜けませんでした。ゼルビアは攻→守の切り替えでポジションを誤り小谷をフリーにしてしまいます。奥山のクリアボールを拾えず、小谷からダイレクトで安に出させてしまい、バウンドしたボールにスピンがかかっていたため飛び出した髙原も交わされて失点してしまいました。
ロアッソの裏を素早く突く作戦が見事に決まり、ゼルビアに焦りが出てしまい失点したと言えるでしょう。やられました…(~_~;)
ロアッソのスローインからの攻防でしたが裕希と戸高のネガトラでのポジショニングがイマイチかなーとも思います。細かいところを気を付けないと一発でやられるのがゼルビアですのでこの失点はスローワーのマークを外したのが反省点ではないでしょうか。
その後の展開はロアッソが両サイドからゼルビアを脅かし劣勢が続きますが何とか失点を免れると、30分辺りから流れは再びゼルビアに傾きます。とは言えラフな攻撃が多くビッグチャンスは作れません。
そのもどかしさの中、前半が終了します。ロアッソの守備ブロックは予想通り堅い守りで、多くのゼルビアサポーターが杉森が出るまでは得点が期待出来ないだろうとの印象を感じたのではないでしょうか。
守りに入るロアッソ させないゼルビア
後半の立ち上がりはゼルビアのペースでした。右がダメなら左からと、左サイドからロアッソを崩しにかかります。また向かい風のお陰でロングボールを裕希がキープできる様になってきまして。そして前線の選手はポジションを入れ替えながらロアッソを崩しにかかります。DAZNでは祐也が良いポジショニングをしていると評価されていました。
しかし後半10分にアクシデント。戸高が接触プレーで怪我をしてしまいます。相馬監督はすぐさま杉森を投入し、ゼルビアの命運を託しました。
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杉森に与えられたタスクは「サイドをえぐる」こと。疲れの見えるロアッソ守備陣に杉森の突破力を止められる者はいません。杉森のドリブルはゼルビアを押し上げ、セットプレーも含めてチャンスが増えてきました。時折ロアッソの鋭い反撃に合いますが、ゼルビアが押し込んでいるので高い位置で跳ね返します。
同点に追いつくチャンスはここしかないと68分に疲れの見えるロメロを森村に代えて、杉森にボールを集めます。
杉森考起は止まらない! pic.twitter.com/oeJerau590
— おこしやすゼルビアブログのTanaLife (@TanaLife) 2018年4月9日
杉森考起、おそろしい子 ((((;゚Д゚)))))))
勢いに乗るゼルビアはこの突破で得た連続セットプレーから73分に深津が同点ゴールを決めます!
同点ゴールに沸きに沸くゼルビアサポーター。悔しがるロアッソサポーター。しかし今年のロアッソは冷静です。
76分、黒木のクロスに皆川が打点の高いヘディングで追加点を奪いすぐさまゼルビアを突き放します。うむむむむ…
一度クロスを上げられるまで攻められてロアッソが9人も侵入しているのに平戸が距離のある散発的なプレッシングをしてしまいましたな
大谷が連動して飛び出し裏を狙われましたな
裕大がカバーしてくれたのに大谷はわけわかめのポジショニングをしましたな(守備ブロックのルールでしょう)
フリーならそりゃあ良いクロスあげられますわな。ラグさんからの説明書通り酒井ちゃん背後の相手と競るのが苦手な様ですな
と、ご覧の通りゼルビアは自陣でのブロック守備が苦手なのです。相手の攻撃の精度が低く終わることを祈るのみなのですが今節は祈りは届きませんでした。
僕のタオルマフラーは絶望感で青くなっていましたが、ゼルビアに試合を諦める者はいませんでした。直後にドリアンを投入。残り15分ほどの時間。ゼルビアはパワープレーと杉森の突破力に賭け、ロアッソは3-5-1-1の様な布陣で逃げ切りを図ります。
ゼルビアは粘り強い守備を見せるロアッソに対して最後の所でチャンスを作れません。アディショナルタイムは我々には短い3分。ペナルティエリア内の交錯で裕希が倒れるもPKは無し。
いや苦笑いもめっちゃイケメンでしたけど。
無念のノーファウル。CKで髙原が上がるも合わせることができずこのまま終わると思いました。しかし!
うおぉ追いついたー!!ドリアン王子ーッ!!(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
ロアッソは1点差を守る入り勝利をほぼ手中に収めていましたが、今年のゼルビアは諦めが悪い。やらせはせんぞぉ!でお馴染みのあのお方の様にしぶとい!
いやガンダムには破られちゃうんですけどねw 熊本ンダムには意地を見せることができました。
試合の内容はゼルビアの守備戦術をロアッソが巧みに破り負けに等しいものでした。しかしゼルビアのセットプレーのパワーにロアッソと言えども止めることは出来なかった。そして間接的ですが杉森の突破力が功を奏したゲームでした。
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今回記事のタイトルにも使った「今のゼルビアは守りに入っても守らせない」は平本アニキの言葉で、今年のゼルビアの強さを表していますね。
ゼルビアを応援する方にとっては心打たれるゲームとなりました。一方ロアッソを応援する方にとっては悔しいことでしょう。しかし今年のロアッソは強いという事を証明できた、前向きになるゲームと言えるのではないでしょうか。素晴らしい試合でした。
選手・スタッフの皆さん。ファン・サポーターの皆さん。今節もお疲れ様でした。お次のゲームはアウェイのジェフ戦です。しっかりとリカバーして昨年のリベンジと参りましょう!今回はここまで。次のプレビューでお会いしましょう。それでは!⭐️