町田ゼルビア 2-1 松本山雅 スピードボンバーと共に歓喜を (2018 第5節)
フォトギャラリー：明治安田生命Ｊ２リーグ第5節『ＳＶＯＬＭＥマッチデー』 | FC町田ゼルビア オフィシャルサイト
2018 J2第5節。非常に冷たい雨の中で行われたライバルとの一戦。町田ゼルビア×松本山雅の試合は2-1でゼルビアが勝利しました。5試合を消化して3勝2分け、順位も2位と開幕スタートに成功する事ができました。
試合の開始2時間前まで雪が降っていたにも関わらずスタジアムに駆けつけた皆さま、大勢でお越しいただいた松本山雅サポーターの皆さまもお疲れ様でした。僕はと言いますと、止まない雪など無い！行くぞタオルマフラー！と確認したところ僕のタオルマフラーは青くなっていたので、こりゃアカンと思い観戦を見送りました。早くも皆勤賞取れず(;´д｀)
試合の内容は雨の中で出来ることを徹底したゼルビアがチャンスをものにしたと言う内容だったと思いますが、悪天候のゲーム、どちらが勝ってもおかしくありません。きっとゼルビア側に勝利の女神が来ていたのでしょう。
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「スピードボンバー」酒井隆介と前線メンバーの役割変更
両チームの基本布陣は予想通りゼルビア4-4-2に対して松本山雅3-4-2-1でした。松本山雅は左WBに石原を起用した以外に前節から変更は有りません。
ゼルビアは深津が脇腹の打撲により欠場、代わりにグランパスからレンタル中の酒井隆介がCBとして初スタメンとなりました。キャンプ中の怪我で出遅れた形でしたが、深津の代役が務まるか注目でした。その他サブに橋口、下坂、小島、杉本が入りレンタルしている選手が全員揃い、誰が出るのか楽しみでした。
サブで3KOKIが揃ったのでスロット的にもめでたい🎰🎊㊗️💰
さて、ほっくほくになったところで再びスタメンに目を向けると、前線のメンバーは前節と同じであるものの蓋を開けてみるとFW戸高、左SH祐也の入れ替わりが有りました。これに関しては試合後に相馬監督が意図を説明しています。
「弘貴はスピードがありますし、何回も前に出ていくことで攻撃のスイッチを入れることができる選手です。もちろん、長い距離を走ることができるので、中盤から前へ出て行って長い距離を走ることもできます。ただ今回は松本さんをスカウティングする中で守備時に深さを取るという分析がなされていました。今日のピッチコンディションは水が溜まりやすいことを認識した上で、前向きなプレーを増やしていきたいという意図の下、今回は彼にトップのポジションをやってもらいました。前の4つのポジション（両サイドハーフと2トップ）に関しては、どのポジションをやってもできるように、選手たちにはやってもらっていますので、スムーズにできたと思いますし、相手にとって嫌がることもできたのではないでしょうか。
もちろん守備のスイッチもありますが、攻撃のスイッチとして期待した部分が非常に大きいです。2点目も良い形で入り込み、チャンスを作ってくれましたし、前でポイントを作り、相手が下がっていく状況もうまく作ってくれたかなと思っています」
結果的に功を奏した事になりますが、孝司不在、前線は高さが期待出来ない分どの様にボールを運ぶのか、またセットプレーをはじめ松本山雅のFW高崎らをゼルビア守備陣は抑える事が出来るのか、ライバルとの一戦が幕を開けました。
雨で活きたコンパクトサッカー 我慢が実る勝利
試合中に雨が止むことはありませんでした。ピッチ状態は悪くなさそうと思えますが、時間が経てば水が溜まるのは分かっています。
我々は昨年ホームで雨天ゲームを10試合近く行ったのだ。はぐメタ1匹分くらいの経験値はリードしている筈である！
コンパクトサッカーのゼルビアと、当然それは承知でサイドチェンジで崩したい松本山雅の構図。しかし松本山雅の最大の誤算は雨でサイドチェンジが届かないこと。雨のサッカーは本物のスキルを試されます。その様な状況なのでゼルビアのコンパクトサッカーは3-4-2-1の相手にも効果は十分に発揮したと思います。
逆サイドなど大外どころかインサイドレーンも好きに使うが良いわ！パスが出せるものならば！
ゼルビアの攻撃は縦パスがメインで良く相手に弾かれてしまいますが、スローインから同じことを繰り返すため相手の逆サイドのプレーヤーはのび太と化します。そして雨。簡単にボールは出ないのです。
それにしても今回のゼルビアDF陣。雨だったと言うことは有りますが、組み合わせは中々良かったのではないでしょうか。
スピードの不足は奥山と酒井がカバー。奥山は高さ不足だが実は藤井のカバーリングは上手い。大谷は内に入り過ぎることがあるが酒井のカバー範囲の広さのお陰でポジション間隔が丁度よいかも。
もともと4人全員CBと言うのもあり、それぞれの選手がフォローし合って守り抜いている印象でした。昨年は深津に頼りきりでしたが今年はDFの選手層が厚いです。守備だけ見ても今年のゼルビアは違うと言えると思います。
それでも流石の松本山雅。ビッグチャンスを何度も作ります。しかしそれはゼルビアのゴールは髙原や守備陣が死守しました。
ゼルビアは引き続き攻撃面ではサイドから縦のパスとスローインでじわじわと前進し松本山雅を押し返します。時折見せる戸高のペナルティエリア付近でのキープやロメロのチャンスなどありましたが、こちらも雨の影響をうけているのでボールを上手く扱えずゴールは遠いなと思いました。
後半20分。いつもならさようならコンパクトサッカーとなる時間帯ですが、雨の中でパワーが強制的にセーブされていたためコンパクトネスは失われていません。しかし松本山雅のハイプレスに手を焼いてゼルビアはピンチを招きますが相手のシュート精度に助けられました。
我慢の展開となるゼルビア。後半25分くらいに相馬監督は今日のゲームで最も優位性を発揮できそうな杉本を起用しようとします。交代の前にゼルビアがFKを得たので、投入を遅らせたその時、我慢が実ります。
平戸のクロスにワイ足に当てたでー！とめちゃくちゃ喜ぶ藤井がゴールを決めます！雨の中で上下左右に動き回りながらも精度の高いキックを見せた平戸。そして遂にゼルビアでの初ゴールを決めた藤井。アントラーズコンビが今節も輝きます。
反町監督は直後にトップ下の２枚を入れ替え、さらにCHパウリーニョを下げてOH前田直輝を投入。勝負に出た直後の攻撃でまたしてもサイドチェンジを図る松本山雅。すると、
弱いロングボールを奥山がカットしカウンター。相手を誘う絶妙なパスを受けた戸高が岩間を交わして更に橋内のスライディングも切り返し、滑って転ぶもののボールは平戸へと渡りシュートが決まり追加点を決めます。これで試合が決まったかと思いましたが、松本山雅はGKをクッションにして逆サイドにボールを送り、縦パスから前田直輝に突破されセルジーニョが決めて2-1となってしまいました。この攻撃をもっとされていたらどうなっていたことやら。
しかしゼルビアは終盤に鹿島るや、DF橋口を初出場（藤井がCHに移る）させるなどの交代で時間を使い松本山雅に勝利するのでありました。やった…昨年の借りは返した。
pickup 酒井隆介の巧みな高崎とのバトル
今節の主役はゴールを決めた藤井や平戸。そして絶対的守護神の髙原だと思いますが、ゼルビアで初スタメンとなった酒井隆介のプレーを皆さんに見ていただきたいです。
持ち前のスピードを武器に素晴らしいカバーリングで松本山雅の侵入を阻止して、更に加入3ヶ月にも関わらずディフェンスリーダーとしてラインをコントロールする統率力。断固たる決意と立場が酒井を成長させている様に感じました。
僕がブラボー！と思ったのは高崎との空中戦。強力なターゲットマン相手に巧みなボール保持を行なっている場面がありました。
まず1つ目。
絶対高崎に合わさせねー！よっしゃ前取った！スラダン級のスクリーンアウトじゃー！！高崎かかってこいやー！！
からの競わずするり。高崎は目測誤りボール触れず。後方の大谷が回収。ボール落下点より前に位置取り相手を釣り出すパターン。巧みですね〜🍶
もう一つ。
絶対高崎に合わさせねー！この状況は高崎の方が有利か！？負けねえぞー！！高崎「もらったわー！」
酒井「うりゃ！」(ドン！) 高崎「うっ！」
よっしゃー！外出た マイボール！( ͡° ͜ʖ ͡°)
相手がジャンプする直前に身体を当ててジャンプそのものを封じるパターン。ファウルギリギリのプレーに高崎も主審に不満を漏らす。巧みですね〜🍶
この様に高さで不利な相手に対して空中戦で真っ向勝負をせずともボールを保持できるプレーもあるのです。ゼルビアはハイラインを敷くので空中戦で競り負けると一気に失点に繋がる可能性が大きいです。その様なリスクを分かりながらもあのようなプレーをする酒井選手は素晴らしいです！僕は拍手を送りたい👏そしてこの調子でレギュラー目指して頑張って欲しいです。
選手・スタッフの皆さん。ファン・サポーターの皆さん。今節もお疲れ様でした。お次のゲームはアウェイのツエーゲン金沢戦です。期間短いですが、しっかりとリカバーに専念してまた熱いゲームを期待しましょう！今回はここまで。次のプレビューでお会いしましょう。それでは！⭐️
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