TanaLifeの町田ゼルビアブログ

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町田ゼルビア 1-0 東京ヴェルディ 詰めの甘さは見逃さない (2019 第1節)

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「覚悟はいいか? オレはできてる」

そう言ったのはブローノ・ブチャラティだが僕はできてません。新たにギャリー・ジョン・ホワイト監督を招聘したヴェルディがどのようなサッカーを仕込んでいるのか全く分からなく怖い。こちらは3ヶ月前の最終戦で大体バレてるのに!例えるなら相手のスタンド能力が全く分からない、もしくは裸アーサーの状態でレッドアリーマーと初対面と言った状況である。

おまけに2日前の記者会見でホワイト監督が、俺の友達はサウスゲートと強力な後ろ盾の存在をほのめかす。2018年W杯でイングランド代表が見せたバスケを取り入れたセットプレーが仕込まれているのか!?と踊らされて試合当日を迎えるのであった。

最初にスタメン情報を (おまけ相手の利き足データ)

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ゼルビア [4-4-2] 新加入選手として増田とケイマンが入り、サイドハーフに山内を起用。山内は第1プレッシングの習得度が気になっていたので、SH起用の方が良さそうと昨季見る限りは思いました。上背があるSHは安心。

ヴェルディ [4-4-2] メンバー発表の時点ではヨンジ、田村やコイッチの位置が気になっていたが噂通り。3バックや4-5-1の可変があるのか分からない怖い。ゼルビア対策はするらしい町田スペシャルって何だ?怖い。ですがヴェルディの戦術についてはキックオフして間もなく分かりました。

ZASレポート

少人数ではありますがゼルビアアナライジングサポーターを正式に運営し始めました。当面のタグ付けの目的は「映像の整理」。局面タグ、選手タグ+分析図を作り選手のためのプレイリストを作り、選手が試合を振り返れる環境を提供することを目指しています。目の前の試合の分析でなかなか出来ないであろう各選手用の映像作成をこちらで担おうとしています。

映像整理用のタグですがヘッダ画像に貼ったどの局面になるのが多いのかの統計や、以下の様な15分毎の局面の割合程度であればデータとして見える化できますのでここでフィードバックします。(図のSPはセットプレーの意味です)

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16-30分付近で守備に回ることが多かった。後半も全体的にその傾向と言えると思います。

トランジションとセットプレーフェーズは有志の方にもう少し詳細に分けてもらいました。

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ネガトラは前半は特に即時奪取する傾向が有りました。後半は後退が増えました。ポジトラ、自陣ポジトラのタグ名が長すぎる…。上が縦志向です。奪ってから縦に素早くパスを出すのはゼルビアの特徴ですね。下はポゼッション志向です。主にパス&ゴーのワンサイドアタックや後ろに戻してロングボールなどです。

スローインもセットプレーとみなしています。しかしCKだけ見たい事もあるので詳細タグを付けてもらいました。

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ゼルビアのCK・敵陣でのFKは前半10本、後半1本でした。今シーズンはセットプレーの得点はどうなるのやら。

選手タグについては有志の方が1名参加してくれており、奥山・岡田選手のプレイリスト用タグを付けてもらっています。

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その他はキッカーだったりポジトラの起点の選手にタグが付いてます。奥山選手は120を超えるタグが付いています。振り返りに役立てると思うし、我々も改めておっくんすげえ!と思うプレーを洗い出せています。是非選手にお届けしたい。ルーキーの岡田もベンチのSH選手でファーストチョイスとなり期待が高まりますね。

※全選手のタグを付けたいので手伝ってくれる方を募集中です。また規模拡大のため毎月牛丼1杯程度のご支援をしてくださるサポーターも募集中。共闘してくれる方ぜひご連絡ください。

マッチレビュー紹介

待ち遠しかったJリーグが開幕し様々な試合のマッチレビューが物凄い勢いで投稿されています。このゲームも例外ではありません。素晴らしい分析ブログをいくつかご紹介します。これを読めば僕の記事は読む必要無し!

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vegavv.blog.jp

皆さん最高だぜ!ここに掲載してないゼルビアブログも個性があり魅力的なので今日のFC町田ゼルビアをチェックしてね!

ヴェルディのミラー戦術

さてキックオフからガンガン持ち味を発揮するゼルビア。一方のヴェルディはガチガチのイングランドスタイルやないかい!ヴェルディのロングボール戦術は3ヶ月前も体験していますが、横圧縮やセカンドボール回収の[4-1-3-2]などゼルビアに寄せる部分が見られます。

同じような戦術で優勢になったゼルビア。セカンド回収後にプレスがキツければこちらもキック&ラッシュ。セカンドボール回収のための緻密さには差があり、縦横のコンパクトネス、競合い時の他の選手のカバーやバイタルを狙う動きなど違いは見せたと思います。

深津と酒井のCBコンビがエグい。コイッチとレアンドロの2トップに裏を狙わせてもゼルビアのDFラインが高いためゴールまで遠くリトリートでほぼ対応できていました。何の問題はない。相手ゴールキックでコイッチと藤本が2枚寄ってるのに競るのは俺じゃないと何も焦らない奥山の位置取りもエグい。

ヴェルディの次の手

このままでは埒のあかないヴェルディは次の手を。今までのスタイルにサイドチェンジからのアーリークロスを入れてきます。

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(ボールの動きが黒、人の動きがカラー矢印)

それが梶川の負傷交代辺りから見られました(無事そうで安心しました)。ヴェルディはこのパターンを入れることでスライド対応が間に合わないゼルビアを押し込み劣勢を立て直します。GK上福元が自陣ビルドアップにも参加出来るようになりました。

しかし決定機を作るまでには至らず。ヴェルディのサイドからの崩し方には問題がありました。

アーリークロス

サイドチェンジからアーリーはスライドが間に合うエリアに放るのに近い。なのでゼルビアは何とか対応出来ました。もしサイドチェンジの後に大外の縦突破をされていたら守備ブロックが崩れていたでしょう。

②横圧縮によるポジトラ弊害

サイドチェンジを始めた頃はヴェルディはまだ横圧縮。逆サイドに展開するのに時間がかかっていました。ゼルビアがサイドを変えずワンサイドアタックを多用する理由でもあります。

③ドリブルで崩さない

縦のスペースがあったのにどうして使わないのか?ヴェルディがドリブルを活用しないからでもあります。今年のヴェルディは昨年以上にWアンザイ問題が出てくるような…第三のアンザイもしくは河野復活で解消されるかもしれません。

サイドチェンジには間に合わないもののアーリークロスを跳ね返しつつ自分たちのスタイルでヴェルディに立ち向かうゼルビア。「なら問題ない 脱出するのに何も問題はない 依然問題なし」そう言ったのは東方仗助だ。

飛躍させて言ってしまえば [4-4-2] を凸で表現したらへこんでいる箇所でボールを持たれているだけに近い感覚でした。上福元が参加するビルドアップもゼルビアの2トップは食い付かずにボランチへのパスコースを遮断しロングボールを蹴らせることでヴェルディの攻め手を無くしていました。

ヴェルディの次の次の手

やはり埒のあかないヴェルディ。次の手は攻撃の時は初めから逆サイドに開いてようぜ!でした。ここからの展開はりゅうさんのブログで2枚のアイソレーションとして書かれているので見てください!一緒に見て互いに意見出して共有した内容だから改めて僕が書くことなんて無いわ!(笑)

このゲームでゼルビアが素晴らしかったのはサイドチェンジに対応できる様になったこと。ヴェルディのU字のパス回しに対して、第1プレッシャーラインはパスコースの誘導と遮断を優先。そしてDF陣がヴェルディのサイドチェンジを読めるようになりました。無理なハイプレスはせず横方向にスライドすることをチームで共有していたと思われます。

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ここからが [4-4-2] ゾーンディフェンスの醍醐味!縦切りで突破を封じ込めブロックを形成しながらヴェルディをゼルビア戦士が多い中へと誘導。そしてボール奪取。奪ったのは深津とローテーションしてCB位置をカバーした奥山でした。そしてポジトラで自ら突破してロングカウンター。ロメロへと繋ぎケイマンがペナ角からカットインし見事なゴールを決めます。

ハメた!この得点の意味は大きい!最後の手段、アイソレーションからのサイドアタックを封じてカウンターで得点した事でヴェルディを詰みました。その後もヴェルディのサイドアタックは奥山、大谷を中心に縦切りで封じ込めゾーンディフェンスからカウンターを見せます。ヴェルディは林を投入して幾度もクロスを入れてきますがゼルビアのブロック守備が跳ね返し無失点でゲームを終えることが出来ました。

おわりに

終わってみれば得点差以上の完勝を見せてくれました。増田、ケイマンら新戦力によりブラッシュアップされたゼルビアは見応えのある内容でした。ヴェルディのホワイト監督はロティーナのスタイルを継承しつつ攻守に色を出す気配が見えそうだったけど少し先の話かもしれません。

ゼルビアの課題としてはサイドチェンジ後に縦のスペースを埋める後半の守備を最初から行えるかが今後は重要になるでしょう。それが出来たら次はゾーンで囲めた場合に、ボールを残してカウンターに繋げる回数を増やしていきたいです。

ゼルビアは昨年の継続が出来ている事を確認。勢いそのままに次のレイソル戦も一戦必勝を期待したいです。

(スペシャルサンクス)

ベルカンプDVDを作ってくださったたけさん。声をかけてくれたたたみすとさん、mothuさん。一緒に観戦してくれたりゅうさん。ゼルビアアナライジングサポーターの皆さん。ありがとうございました!やったぜ!!

 

(TanaLifeからのお知らせです)

ゼルビアアナライジングサポーター(ZAS)について|TanaLife|note

 

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