町田ゼルビア GK&FW選手 2018年J2前半戦 総評
2018年のJ2リーグは既に後半戦に突入しています。町田ゼルビアは第23節を終えて2位と昨年に比べると驚く順位で頑張っています。
今回は、このまま頑張れゼルビア!と期待を込めて、ゼルビア戦士の前半戦を総括してみたいと思います。まずはGKとFW選手です。なお戸高はFWで、祐也と杉森はMFとして紹介いたします。
※選手の写真は公式サイトより。またデータはFootball LAB より引用しています。また文章の数字は第23節+天皇杯の出場データを加えています。
※他のポジションについては下記リンクよりご覧下さい。
- 【GK】
- 1 福井 光輝
- 21 髙原 寿康
- 31 渡辺 健太
- GK総括 求められる現代GKのタスク
- 【FW】
- 9 鈴木 孝司
- 20 ドリアン バブンスキー
- 28 橋村 龍ジョセフ
- 30 中島 裕希
- 32 戸高 弘貴
- FW総括 ゴール以外のタスクを求められている
【GK】
(GKはグラフデータがありません〜涙)
1 福井 光輝
12試合出場
福井光輝 2018 選手データ | データによってサッカーはもっと輝く | Football LAB
特別指定選手を経て正式加入した大卒ルーキーGKが何と髙原とのスタメン争いを繰り広げ第12節以降はリーグ戦のレギュラーとして活躍しています。調子を崩さない限りシーズン後半もレギュラーの座は譲らないでしょう。
特筆すべきは至近距離のセービング能力は髙原に近いものを持ちつつ、それに加えて守備範囲が広いことです。ハイプレス・ハイラインのゼルビアはどうしても守備ラインの裏を取られる事が多いため、守備範囲の広いGKがマッチしています。ただし得意と思われたキックはライナー弾道など多彩さを感じますが、精度はイマイチで、むむっと思ったサポーターは数知れず。しかしキックミスはチームでカバー出来ているため今の内に多くの経験を積んでほしいです。あとパンチングなど手で弾く距離はこれから伸ばしてほしい。今年の好調を支えている1人で、今後の成長、現代サッカーへの適応が期待できる選手です。
福井が出場すると大学サッカー感(?)のある掛け声がスタジアムに響き渡り新たなゼルビアの風物詩となりつつあります。初々しい!
21 髙原 寿康
13試合出場
高原寿康 2018 選手データ | データによってサッカーはもっと輝く | Football LAB
今年も開幕戦からゼルビアのゴールを守り、このまま全試合フル出場を果たすだろうと思われましたが、第9節からの3連敗を機に成長著しい福井にスタメンの座を明け渡し、不運にも怪我に見舞われてしまい、以降は天皇杯の出場のみで第2GKの位置にいます。
決してパフォーマンスが衰えている訳ではなく、チームの進化に対してGKのタスク(繋ぎ役、守備範囲など)が増えたことで福井が優位となっているのだと思います。
味方を落ち着かせるモーションなどベテランならではのチームコントロールを行いながらも負けず嫌いでストイックに結果を求めています。再びスタメンの座に戻る機会が来ると思います。
責任感が強くホームで勝てないとサポーターに合わせる顔が無いため挨拶後すぐに去っていくプロ意識。髙原の笑顔が見たいのでゼルビアホームで勝ってくれ頼む!!
31 渡辺 健太
今シーズン未出場
若手として髙原、福井を追いかける第3GK。今年はトレーニングマッチを観ていないため、どれほど成長しているかは未確認です。しかし昨年はGK4人体制だったのに今年は3人体制であることからもポテンシャルの高さは伺えます。
成長に飢えて目標を設定できる知性的な一面もあり、手強いライバル2人に果敢に挑戦する姿とキュートさが売りのGKです。頑張れ!
GK総括 求められる現代GKのタスク
ゼルビアのGK体制はベテラン1名、若手2名の組み合わせでしたので、シーズン前はこれで大丈夫なのか?と不安視される一方で、髙原のパフォーマンス継続と福井の急成長で不安を払拭しています。
そして注目したいのはやはり福井がスタメン起用されていること。ゼルビアのコンパクトサッカーが発展するなかでGKに求められるタスクが増えています。ハイラインの裏を狙われるため守備範囲の広さは必要。そして相手のプレッシングを回避するためバックパスに対して安定してキックできるスキルとポジショニング。欲を言えば従来ボランチが担当していたロングボールでチャンスを作るタスクがDFやGKにも求められています。
現状に満足せずこれらのタスクに対応できるGKへと成長することが後半戦の順位を押し上げるポイントの1つとなると思うので、そのような観点で注目してみてはいかがでしょうか。
【FW】
9 鈴木 孝司
16試合出場 4ゴール1アシスト(グラフは16シーズン)
鈴木孝司 2018 選手データ | データによってサッカーはもっと輝く | Football LAB
開幕から連続ゴールと、エース復活を予感させてくれましたが第2節で負傷してしまい第11節まで戦列を離れてしまいました。現在は前線で攻守に渡り健闘しています。
しかし一方で自分がゴールを決める意思の強さからか、ネガティブトランジションの遅れやフリーの選手を使わずに可能性の少ないシュートを放つなど、判断力にむむっと思うシーンもちらほら見かけました。
今のゼルビアはFWとSHの役割が似ていて、もはやフィニッシュすることだけが2トップに求められるタスクでは無いと思うことにしました。FWとしてのスキルやフィジカルは良いものを持っているので、+αとして孝司にもその割り切りと更なるコンパクトサッカーへの適応を求めていきたいです。
目指せグリーズマン!(ゴールパフォーマンスの方)
20 ドリアン バブンスキー
16試合出場 2ゴール(グラフ無し)
ドリアンバブンスキー 2018 選手データ | データによってサッカーはもっと輝く | Football LAB
ゼルビアのスーパーサブ。80分からの貴公子ドリアンの最大の注目ポイントは、レアル・マドリーのユース出身選手がゼルビアで覚醒するか?に尽きると思うのです。ちょっぴり速いスピードと高身長によるロングボールの起点役として汎用性のあるプレーを見せています。モンテディオ戦、ロアッソ戦でのゴールはゼルビアを負けから救う活躍だったので印象に残っています。
当面の目標はこのまま出場機会を得ながらアトレティコ的なスタイルのゼルビアに適応することと、ちょっとお粗末なクロスの精度を高めることでしょうか。そこをクリアするとひょっとしたらひょっとするのではないかと期待しています。
プレー中は熱くなるのが東欧の選手らしくて素敵。退場に繋がるヒートアップはやめてね〜。
28 橋村 龍ジョセフ
1試合出場 (グラフ無し)
出場したのが天皇杯のファジアーノ戦のみでプレーを見ていないため昨年からどれ程成長したか不明です。すまねえ!
2種登録のまま高3の夏に突入しました。トップ昇格を果たすには鹿島イズムを持つ厳しい相馬監督に認められなければなりません。おそらくプロとしてのメンタリティも見ていることでしょう。マジで頑張れ!!
ゼルビアユース同僚の試合を見守る優しいパイセンです。
30 中島 裕希
24試合出場 8ゴール 3アシスト
中島裕希 2018 選手データ | データによってサッカーはもっと輝く | Football LAB
今年もゼルビアは裕希さん無しに語れません。裕希さんの特徴は良い言い方をすると万能型シャドーストライカー、悪い言い方だとズバ抜けた能力が無いと評価できます。しかしゼルビアのスタイルにマッチした裕希さんはニアサイドでのヘディングスキル、フリーの時のクロス精度、そしてサイドでのマークの外し方などが見事で、決して平凡な選手ではないことを結果として証明しています。
そして何度か言っていると思いますが、欠場することがほぼ無く安定したパフォーマンスを発揮するのが最大の武器です。
キュン死オブキュン死。後半戦も攻守にわたってオールラウンドな活躍に期待します!
32 戸高 弘貴
10試合出場 3ゴール1アシスト
戸高弘貴 2018 選手データ | データによってサッカーはもっと輝く | Football LAB
開幕戦で左SHとしてスタメン出場するも2度の怪我に見舞われる不運により後半戦に再起を誓うゼルビアのテクニシャン。
右利きなのにセットプレーなどで当然のように左足で蹴り、デルピエロゾーンの様な角度からのシュートを得意とし、スクランブル時にはCHもこなすなど、出場した際は非凡な才能でゼルビアを支えています。後半戦はSHとしての出場が増えると思われます。
上背が無いためFW起用したときにロングボール作戦のやり方を変えないといけないのですが、御構いなしにターゲットにされる事があり内心「ちょっ、おまwww」とか思いながら競っているのだろうなと想像すると可愛く思えるのでおススメです。そんなアナタはもう戸高の事をピロキと呼ぶようになるでしょう。
ボール奪取や攻撃時にカウンター予防を想定したポジショニングを取るなど守備面が向上すればより活躍できると思います。フットサルで編み出された守備「枝D」を身に付けてほしい!
FW総括 ゴール以外のタスクを求められている
昨年のゼルビアのFW総評はコンパクトスタイルと中盤の選手がボールを保持した攻め上がりが苦手のため、FW陣もボールサイドでのプレーがどうしても多くなりシュートチャンスが少ない。と言う内容でした。
今年のゼルビアはSHの突破力が上がっているもののスタイルとしては昨年のブラッシュアップなのでガンガンロングボールが供給されセカンドボール回収からサイドアタックが展開されます。昨年同様にFW陣もボールサイドへ集まり流れからのシュートチャンスは多くありません。しかしゼルビアはこれで良しなのだと考える様になりました。
監督編で詳しく書こうと思っていますが、ゼルビアはショートカウンターでゴールを狙い、横圧縮で失点のリスク低減とセットプレーでのチャンスメイクを図るチームです。
そのためFW陣のタスクは、ロングボールのターゲット(競り勝てなくても良い)や、第1プレッシャーラインとしてハイプレス実施や相手のビルドアップを遮断するポジショニングを取ること、そして敵陣ボールサイドでのビルドアップに絡みクロスもしくはCKの獲得を狙うことに加えて、フィニッシュワークを行うことが求められていると考えられます。更には予防ポジショニングも含めたボールロスト時に即時奪取する動きも求めています。
ゼルビアのFWに求められているタスクは現代サッカーの潮流に通じるものであり、適応し活躍した選手にはJ1や世界が見えてくるはずです。一見クレイジーなスタイルなのでFWとしてのプライドがズタズタになるかもしれませんが是非これらのタスクをこなしてゼルビアをもう一つ上のステップに押し上げてほしいです。頑張れ!!
と言うわけで今回はここまで。お次はMF編でお会いしましょう⭐️
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